読書記録と日常のあれこれブログ

主に本の紹介をします。ニュースや新聞、ネット情報、トレンドな科学記事についての意見や思うこと、考えのまとめのために記事を書きます。 ちょっとした役に立つ情報なども発信。 薬学系研究者。医学博士。note:(https://note.com/_riririri_) Twitter:(https://twitter.com/__ai__mai__)

「本当にわかる為替相場(尾川眞樹)」を読んで

本当にわかる為替相場

評価:★★☆☆☆


久しぶりに本を読んだので更新します。


今回はFX関係の本を読みました。


最近はコロナウイルスロシアの戦争原油価格の高騰等、経済や政治の変化が、長期的な為替に影響しているような気がしております。


そのためテクニカル分析だけでなく、ファンダメンタルズ的な視点も勉強してみようと思っておりました。


ファンダメンタルズ分析を勉強するために本書がオススメであると紹介しているwebサイトが多かったため選択しました。


【全体の感想】

私としては、どのようにファンダメンタルズ分析を実施するのか、戦略・方法などハウトゥ的なことを簡単に知りたかったのですが、


本書ではそのようなことがあまり書かれておりませんでした。


「そもそも為替とはなにか・なぜ"動く"のか」から始まり、「各通貨の動きの特徴」に言及し、


そして、ややファンダメンタルズ分析的な内容として「チェックするべき指標や要人」などは書かれておりましたが、あまり踏み込んだ内容ではありませんでした。


また、筆者のディーラー時代の経験や体験等が描写されるところも多くありましたが、読者としてあまり惹かれる内容ではなく、助長的に感じました


しまいには最後の章では、テクニカル分析についても言及してしまい、ファンダメンタルズ分析を勉強するという目的では適している本ではないのかなと感じました。


逆に言うと、本書は「そもそも為替とはなんぞや、なんで動くのか」など、為替の構造を知りたい人には適しているかもしれません


・・・いや、もしかしたらファンダメンタルズ分析とは、そもそも「為替の構造を知り、それを理解して予想すること」なのかもしれません。


ただ、勉強になることは多くありましたので、備忘録的メモを以下に抜粋しております。

【気になったこと・考えたこと・忘れないためのメモ】

・・・・・・・〈以下、一部抜粋と感想 (本書の紹介も兼ねて)〉・・・・・・・
円高/円安と一言で表現される場合、対ドルだけではなくドル以外の通貨に対する価値はどうなのかも考えることが大切


◯政治、経済等、世界中で起きていることが、為替レートに凝縮されている


◯リスク回避の円高とは、外国人投資家が能動的に円を買うのではなく、日本投資家や企業の円の買い戻しが実体


個人投資家は超短時間の取引ではなくトレンドをつかみ長期的な取引に注力するべき


◯相場には「上昇」「下降」「横ばい」の3種類がある


◯横ばいであれば、逆張りが有効


◯ストップロスがうまければ儲かる、「ストップロスは近く・利食いは遠く」が基本


◯「ストップロスがうまい」とは、トレンドが今どこにあるのかをイメージできていることと同義


◯初心者の「利食いは小さく、損失は大きく」の原因は、トレンドがつかめていないこと、最大損失が決まってないことによるストップロスの未設定、が挙げられる


◯トレンドをつかむ際に重要なのが時間軸(以下、目安)
超長期:2年以上、為替変動は構造的な要因によって左右される
長期:2年未満、構造的要因に加え、循環的な要因によっても左右される
中期:1年未満、景気や金利差などに影響される
短期:半年未満、市場の雰囲気、テクニカル要因、重要な会談等に影響される
超短期:一週間未満、参加者の思想、サプライズ、ストップオーダーの実行などに影響される
など


◯相場が動かないことにも理由がある、横ばいもトレンドのひとつ


◯相場が動かないときはどちらの通貨も同じように動いていることがある(どちらの通貨も強くなっているあるいは弱っているなど)


◯ファンダメンタルズ分析である景気循環金利動向だけでは相場を読み誤ることもしばしばある


◯「今、市場が注目していることはなにかを感じ取ること」や「今後は何が市場のテーマになるかを予想すること」が重要


◯為替や金融市場は「期待」で動く、「実現」したときは為替は動かなくなるケースもしばしばあり、そのタイムラグを理解することが重要


◯儲かるディーラーの特徴
相場のトレンドをつかんでいる
損失を最小限について抑えている
相場観に時間軸を持っている
相場のテーマを感じ取っている
思想やセンチメントの重要性を知っている


◯米国の雇用統計は注目度の高い経済指標


◯米連邦準備理事会(FRB)の政策目標は「物価の安定」と「雇用の最大化」なので、雇用統計はFRBの金融判断に影響する


◯特に注目の指標は「失業率」、「非農業部門雇用者数(失業率よりも重要になるケースが多い)」、「人材派遣」


◯雇用統計は遅行指標であるため、少し長めのトレンドで結果を見ることがオススメ


◯物価関連の指標で一番注目されるのは「消費者物価指数


◯最近の注目は「個人消費支出デフレーター」


◯その他、「ISM製造業景気指数」、「鉱工業生産指数」、「消費者信頼感指数」、「小売売上高」、「住宅関連の経済指数」、「GDP統計」等も活用できる


◯ユーロ圏も米国とほぼ同様の指標が発表されているが、「雇用統計」の注目度は米国ほど高くない


◯ユーロ圏全体の3割を占めるドイツの経済指標も重要


◯日本の経済指標の注目度は高く無い、それよりも財務大臣日銀総裁の発言が円相場に影響することが多い


◯米国大統領の三大教書(一般教書、予算教書、大統領経済教書)は注目度が高い


FRB議長、連銀総裁、ECB総裁、日銀総裁の発言は注目度が高い


◯ドル安相場ではユーロが上昇しやすい


◯ポンドとユーロは反対の動きをしやすい


◯チャート分析は「なぜ変動したか」ではなく、「どのように変動しているのか」を分析して予想すること


◯チャート分析の手法は大きく分けて「トレンド分析」、「波動分析」、「フォーメーション分析」がある


◯トレンド分析の基本は「レジサポライン」と「移動平均線


◯そのラインが「有効」であれば、多くの人がレジサポライン上に買い売り注文を置く、そのためそれを割ったら相場が一気に動く


移動平均線それ自体がレジサポラインとして働く


移動平均線でよく使われるのは、日足で21、55、90、200日、週足で4、13、26、52、90週


◯波動分析は、時間論、波動論、値幅観測論に分かれる


一目均衡表は相場を読む上で「いつ、どこまで上がるのか下がるのか」について明確な根拠を与えてくれる


◯フォーメーション分析の代表は「フィボナッチ比率」


◯フィボナッチリトレースメントは相場のトレンドが終了して反転したときに、その戻り目標をさぐる際に使う


◯その他、「ヘッドアンドショルダー」、「ダブルフォーメーション」が代表


オシレーター分析は保ち合いの局面や短期的には大きな変動がないときに有効


◯ただし、オシレーターを使うということは逆張り的な発想となるので決めつけは厳禁


◯相場に絶対はない、というのがマーケットの格言


◯ただし、市場参加者が今は何を重視していて、何の要因で動いているのか、その背景や相場を取り巻く環境をつかんでいる「相場観」を持つことは重要


◯VIX指標は市場心理を反映するものとされている


◯投資マネーは一般的に金利の高いものから低いものに流れやすい


◯市場参加者が今後の金利政策をどのように予想しているかの参考になるのがイールドカーブFF金利やOISなどがある)


◯日米2年債利回り格差は特に金融政策に対する市場の見方が反映される、日米10年債利回り格差もドル円との相関が高い


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「オックスフォード式 最高のやせ方(下村健寿)」を読んで

オックスフォード式 最高のやせ方

評価:★★★★★

 

あけましておめでとうございます。

 

久しぶりの更新です。

 

今回は下村教授の本「オックスフォード式 最高のやせ方」を読みました。

 

 

 

 

 

 

【全体の感想】

本書は平たく言うとダイエットについての本です。

 

ただ、他のダイエット本と異なる点は、科学的知見に基づいてどのようなことを実践すれば健康的に痩せられるかが紹介されている点です。

 

そういう意味では、いわゆるただの実践的なダイエット本ではありません

 

ただし、科学的に踏み込んだことについては、簡単な言葉で説明してあるので心配はいりません。

 

まず、全体的には余白が多くスラスラ読めます。

 

それだけではなく、読者に語りかけるように書いてあるのでそれもまた読みやすい。

 

ところどころ冗談を交じえながら書いているところも飽きずに読めるのでGoodでした。

 

読書に慣れている人なら1~2時間くらいで読めるのではないでしょうか。

 

また、冗談とともに下村教授の趣味・嗜好、そして思考などパーソナルなことも書かれており、下村教授とはどんな人かを知ることができる点も面白いです。

 

本書の構成としては以下のような流れです。

代謝カニズムについての説明

○メカニズムから導かれる痩せるとは

○ダイエット実践方法

 

そして、本書で重要な結論は以下の3点です。

・空腹時に運動すること

・低強度の運動を長時間行うこと

・あせらずゆっくり、この運動習慣を続けること

 

どうして上記3点が重要なのか、ということを科学的な知見から十分に説明しているのが本書の特徴です。

 

 

【科学的な説明】

上記の通り、本書は科学的な知見に基づいたダイエット法を実践することが目的です。

 

ですので、まず「食欲とはなんぞや」ということが科学的にサラッと説明されております。

 

同じく、体内での糖質・脂質・タンパク質の代謝カニズムもサラッと説明されております。

 

サラッとというのは全く知識がない人でしたら知らない単語の意味を十分に理解しつつ進めれば全体を把握できる程度、少しでもバイオロジーを知っている人なら飛ばし読みでも理解できる程度です。

 

また、糖質制限ダイエット・食事制限ダイエットの良し悪しについても簡単に言及してありました。

 

食欲やエネルギー代謝については脳と末梢どちらもの観点からを説明してあり、全身的な食欲・代謝について簡単に理解できます。

 

このように代謝カニズムをもとにダイエット方法を紹介している本はなかなかないのではないでしょうか。

 

代謝カニズムから効率よくダイエットしたい人にはピッタリの本です。

 

 

【気になったこと・考えたこと・忘れないためのメモ】

私の研究領域は代謝ではないので、以下、私の勉強もかねて少し本文を抜粋しましたので、購入を検討する際の参考にしていただければと思います。

 

・・・・・・・〈以下、一部抜粋と感想 (本書の紹介も兼ねて)〉・・・・・・・

・14のダイエット方法について、6ヶ月後には体重が減少しているが、その1年後には元に戻っている [本書に参考文献あり]

 

糖質制限 = 適正量の糖質摂取に是正するならよい

 

・タンパク質、糖質、脂質はすべてATP合成につながる 、だからこれらが3大栄養素

 

・運動後72時間は筋細胞上にグルコーストランスポーターが存在する → 運動で痩せるメカニズム

 

・運動 → アドレナリン産生 →  ホルモン感受性リパーゼ活性化 (HLS) 活性化 → 中性脂肪分解 → 脂肪酸産生

 

糖質制限 → グルカゴン産生 →  ホルモン感受性リパーゼ (HLS) 活性化 → 中性脂肪分解 → 脂肪酸産生

 

・飢餓状態が20時間続くと糖原性アミノ酸が分解される筋肉が分解される

 

・解糖系のみのATP合成は40秒ほどしかもたない

 

・短時間の運動ではグルコース・グリコーゲンをベースとした代謝がおきる → やせない

 

・筋肉内にも異所性脂肪として中性脂肪か存在する

 

・アスリートの筋肉内の異所性脂肪の周りにはミトコンドリアが多い

 

・強度の低い運動を比較的長く30分など持続すると血中の脂肪酸が利用される、筋肉内の脂肪酸も利用される

 

・空腹時に運動すると脂肪酸が使われる

 

・眠中はインスリンの作用は弱められている → 低血糖にならないため

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【低カロリーの食事について周辺情報】

さて、ここからは私が知っている本書に少し関わる周辺情報についてまとめたいと思います。

 

本書にも書かれておりましたが、近年は飽食の時代であり、カロリー過多になりやすい食事が多いです。

 

つまり、「食べすぎ」です。

 

実は、カロリーについては最近非常に興味深い報告があります。

 

それは「寿命」との関連性です。

 

結論から申し上げますと「低カロリー食は寿命を延ばす可能性がある」という研究結果が昔からいくつか出ております。

 

The Retardation of Aging in Mice by Dietary Restriction: Longevity, Cancer, Immunity and Lifetime Energy Intake

academic.oup.com

 

Extending the lifespan of long-lived mice

www.nature.com

 

通常、実験マウスは常にエサを食べられる状態で飼育しており、野生のねずみと比べればいわゆる「飽食」の状態にあると考えられます。

 

つまりカロリー過多です。

 

上記論文では、その摂取カロリーを制限すると寿命が延びることを報告しております。

 

このように飽食下におけるカロリー制限は寿命を延ばす可能性があります。

 

本書でもダイエットにおいて摂取カロリーの適正摂取は歓迎することが書かれておりました。

 

昔から「腹8分目」とはよく言ったもので、「食べすぎ」百害あって一利なしではないかと感じます。

 

治療的観点からは、高カロリー食の寿命短縮に対してポリフェノールの一種であるレスベラトロールが対抗することが報告されております。

 

Resveratrol improves health and survival of mice on a high-calorie diet

www.nature.com

 

高カロリーであふれている世の中では、ポリフェノール(赤ワイン、赤ぶどう、ピーナッツなどに含まれる)が健康に良いかもしれません。

 

ただし、今の段階ではマウスでの実験結果のみでヒトで同様のことが起きるかわからないところは注意です。

 

【おわりに】

個人的に少々交流があった下村教授ですが、先生を説明する専門的なキーワードは「糖尿病、代謝、ポタシウムATPチャネル」あたりでしょうか。

 

臨床 (診断) から基礎研究まで幅広くご活躍されており、非常に尊敬できる先生です。

 

基礎研究は学術的な価値を見出すのみならず、ヒトの治療に必ず役に立てるという意識が強く、本書もその一環だと思います。

 

実際に先生は新生児糖尿病「DEND症候群」というポタシウムATPチャネルの異常から先天的に引き起こされる病気に対して基礎研究から始めて、世界で初めて治療法を発見されました

 

とても謙虚であり、フランクであり、話しやすく冗談もとてもおもしろく、年の差や肩書の差などをまったく感じさせない接し方をしてくださいます。

 

私が世界一尊敬でき、信用のできる人です。

 

そんな先生の本であるためダイエットを失敗してきた方や代謝に興味のある多くの方に、是非、手にとっていただきたいです

映画「ローマの休日」を観て

映画ローマの休日を観た感想を書こうと思います。

 

この映画を見るきっかけは、英語のそーたさんです。

 

Podcastで英語のそーたさんは台本なし英会話レッスンというタイトルで、ラジオ番組(お笑い番組?)をやっております。

 

その中でそーたさんがローマの休日は面白い」とおっしゃっており、観てみようと思ったきっかけです。

 

英語のそーたさんの番組ではこんな感じで、会話内容が日常的ですので大変おもしろいんですよーなんて・・・(英語のそーたさんの宣伝)。

 

 

ローマの休日

評価:★★★☆☆

 

 

【全体の感想】

王女が王室をこっそり抜け出して街で偶然出会った男性と一日限りの恋愛をする、というはかない恋愛を描いた作品でした。

 

全体的にはのんびり観られるような作品でした。

 

身分の違う二人が出会い必ず別れがやってくる状況一日限り一期一会、というところがなんとも胸をしめ付ける映画でした。

 

ただ、「世の中、もっといい男がいるかもしれないよ!!」と、野暮ったいことを思ったのも事実ですね。

 

【印象的だったこと】

全体的に会話が少ないことです。

 

これは当時の映画の特徴なのか本作の演出上のねらいなのかわかりませんが、新鮮味を感じました

 

その少ない会話のところどころに海外独特の皮肉を含んだブラックジョークが散りばめられており、ブラックジョークが好きな私はクスリと笑うことが多かったです。

 

また、今だったら映画館で流せない、あるいは年齢制限がつくだろう描写(たばこセクハラ暴力など)やコンプライアンス違反が散見され、あまりにもひどいので逆に笑えてきました。

 

当時では普通だったのでしょうね。

 

それにしても、当時の女優オードリー・ヘップバーンは大変キレイなお方ですね。

 

白黒映画とはとても思えないほど輝かしいオーラを放っておりました。

 

【他の作品との関わりは?】

王女が王室での日々を退屈に思いこっそり抜け出してはかない恋愛をする、という描写に私はとっさに映画アナと雪の女王を思い浮かべました。

 

アナと雪の女王」もアナがお城からこっそり抜け出して刺激的な外の世界で王子ハンスと恋をする、というのが大まかなストーリー展開だと思います。

 

恋に落ちた男性が王女を利用してやろうと思っているあたりも似ておりますね。

 

最終的に本当に王女を利用したか否か、というところが両者の異なる点でしょうか。

 

もしかして「アナと雪の女王」は多からず「ローマの休日」に影響を受けているのでは?と思い、検索してみましたがそれらしきことはヒットしませんでした。

 

ひとつ、どなたかが同じようなことをブログで考察しておりましたが、やはりはっきりとしたことはわからないようですね。

paveau.exblog.jp

 

両者が似ているかも、という視点で「アナと雪の女王」をもう一度観てみようと思います。